佃大橋の完成と「佃の渡し」の終わり
8月27日は、隅田川で最後まで残っていた渡し船「佃の渡し」が営業を終えた日です。NHKアーカイブスでも、この出来事にちなむ日として紹介されています。
きっかけは、1964年のこの日に佃大橋が完成したことでした。橋があれば、舟を待たずに対岸へ行けます。こうして佃の渡しは役目を終えました。
隅田川の渡し船は江戸時代から300年以上にわたって続き、多くの人を運んできました。ただ、鉄筋の橋が架かるたびに、渡し船は一つ、また一つと姿を消していきます。佃の渡しの営業終了は、その長い移り変わりに区切りをつける出来事でした。
渡し舟とは
渡し舟は、川や湖の両岸を行き来して人や荷物を運ぶ舟です。橋のない場所で、対岸へ渡る手段として使われてきました。決まった場所に乗り場があり、船頭が舟を操って客を運びます。
大きな川に橋を架けるには、多くの費用と技術が要ります。橋が少なかった時代、渡し舟は川沿いの暮らしを支える身近な足でした。やがて丈夫な橋が整うと、人の流れは、天候や運航時間に左右されずに渡れる橋へと移っていきました。
佃大橋を歩いて渡る
隅田川の近くへ出かけたら、佃大橋を歩いて渡ってみてください。橋の上から川面を眺めると、かつて舟が両岸を結んでいたあたりを見渡せます。近くの郷土資料館や図書館では、渡し船が通っていたころの写真を探せます。