宇宙の日の由来

宇宙の日は、1992年に科学技術庁(現・文部科学省)などが定めた記念日です。1992年は世界の宇宙機関が協力して宇宙への理解を広げる「国際宇宙年」にあたり、日本でも記念日の日付を一般から公募しました。そこで選ばれたのが、毛利衛さんの搭乗するスペースシャトルが打ち上げられた9月12日です。

1992年9月12日、毛利さんはスペースシャトル・エンデバー号で宇宙へ飛び立ちました。日本人としてはじめてスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士で、船内では日本の実験棟による多数の科学実験を担当。テレビ中継を通じて宇宙授業も行い、日本中の子どもたちが宇宙を身近に感じるきっかけになりました。毛利さんは宇宙から地球を眺めた体験について、国境は見えなかったと語ったことで知られます。

34年で変わった日本と宇宙の距離

宇宙の日が生まれてからの30年余りで、日本と宇宙の距離は大きく縮まりました。国際宇宙ステーション(ISS)には日本実験棟「きぼう」が組み立てられ、日本人飛行士の長期滞在は珍しいニュースではなくなりました。小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」は小惑星の砂を地球に持ち帰り、月探査の国際計画にも日本は参加しています。1992年当時は「日本人が宇宙へ行く」こと自体が大事件でしたが、いまや宇宙は研究者だけでなく民間企業も挑む舞台になっています。

今日できる宇宙の楽しみ方

宇宙の日の前後には、JAXAの施設公開や科学館・プラネタリウムの特別企画など、宇宙にちなんだイベントが各地で開かれます。子ども向けの絵画や作文のコンテストも恒例で、秋は宇宙に触れる機会が多い季節です。

もっと手軽に楽しむなら、夜空を見上げるだけでも十分です。ISSは条件が合えば肉眼で見える明るさで、JAXAのサイトでは観測できる日時を調べられます。頭上400kmを飛ぶ「人が暮らす星」を自分の目で見つけたとき、9月12日はきっと特別な日になります。