豆腐の日の由来

豆腐の日は、実は年に13回あります。毎月12日の「豆腐の日」に加え、「とう(10)ふ(2)」の語呂合わせにちなむ 10月2日は、年に一度だけのいわば本家です。制定したのは業界団体の日本豆腐協会で、1993 年のことでした。豆腐の栄養価の高さやおいしさをあらためて知ってもらい、消費を盛り上げようという狙いで生まれた記念日です。

千年以上、日本の食卓を支えてきた食材

豆腐のルーツは中国にあり、日本へは奈良時代に伝わったといわれます。当初は寺院の精進料理など限られた場で食べられていましたが、江戸時代には庶民の日常食としてすっかり定着しました。天明 2 年(1782 年)に刊行された料理本「豆腐百珍」は、豆腐の料理法を 100 品並べて評判を呼んだとされ、当時から豆腐がいかに愛されていたかを物語ります。

冷奴、湯豆腐、味噌汁の具、麻婆豆腐。和食の枠を越えて活躍する豆腐は、木綿と絹ごしという食感の違いに加え、焼き豆腐や厚揚げ、がんもどきなど加工のバリエーションも豊富です。大豆と水とにがりだけで作られるシンプルな食材が、これほど多彩な顔を持つ例はそう多くありません。

高たんぱく・低カロリー、現代こそ豆腐の出番

豆腐は植物性たんぱく質を手軽にとれる、高たんぱくで低カロリーな食材です。健康志向の高まりや、植物由来の食品を選ぶ世界的な流れのなかで、TOFU は海外でも広く知られる存在になりました。価格が手ごろで調理の手間も少なく、物価が気になる時代の家計にもやさしい一品です。

10月2日は季節の変わり目でもあります。暑さが残る日はのどごしのよい冷奴を、肌寒い夜は湯気の立つ湯豆腐を。同じ豆腐が夏と冬の両方の顔を見せてくれるのは、この時期ならではの楽しみです。豆腐の日をきっかけに、いつものパックをひとつ上の銘柄に替えてみると、大豆の甘みの違いに気づくかもしれません。