いい夫婦の日の由来

いい夫婦の日は、「いい(11)ふうふ(22)」という語呂合わせから 11月22日に定められた記念日です。提唱したのは、通商産業省(当時)の外郭団体だった余暇開発センター(現・日本生産性本部)で、1988 年のことでした。

当時の日本は長時間労働が社会問題となり、「ゆとり」や「余暇の充実」が政策テーマになっていた時代です。余暇開発センターは 11月を「ゆとり創造月間」と位置づけ、その象徴的な一日として、夫婦がそろって余暇を楽しむことを呼びかける「いい夫婦の日」を提唱しました。つまりこの記念日は、単なる語呂合わせの思いつきではなく、「働きすぎの日本人に夫婦の時間を取り戻してもらう」という社会的な狙いを持って生まれたものです。

「パートナー・オブ・ザ・イヤー」と記念日の定着

提唱から約 10 年後の 1990 年代後半には、趣旨に賛同する企業が集まって「いい夫婦の日」をすすめる会が発足し、普及活動が本格化します。その代表的な取り組みが、その年の「理想の夫婦・パートナー」を選ぶ「パートナー・オブ・ザ・イヤー」で、毎年著名人夫婦が選出されるニュースが 11月22日の風物詩になりました。メディア露出を通じて記念日の知名度は大きく上がり、いまでは語呂合わせ由来の記念日の中でも屈指の定着度を誇ります。

入籍日・ギフトの日としての人気

いい夫婦の日は、婚姻届の提出日としても人気の高い日付です。「いい夫婦」という縁起のよい語呂に加えて 11月22日は覚えやすく、結婚記念日を忘れにくいという実利もあって、この日に入籍するカップルは毎年多く見られます。著名人がこの日に結婚を発表する例も多く、それがまた記念日の話題性を高めるという好循環が続いています。

また、花束やペアグッズ、ふたりでの外食や旅行など、「パートナーへの贈り物」の需要が高まる日でもあります。百貨店や花店、飲食店では 11月22日に合わせたフェアやキャンペーンが恒例となっており、クリスマスより一足早い「大人のふたりの記念日」として、ギフト商戦のひとつの山場になっています。結婚してからの年月が長い夫婦ほど、あらためて感謝を言葉にする機会は少なくなりがちです。年に一度、日付が「いい夫婦」と読めるこの日は、照れずに気持ちを伝えるきっかけとして、ちょうどよい口実になってくれます。